ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

スポーツ選手の引退を心待ちにしてるように感じる

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こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

突然ですが、スポーツ選手の引退報道って、よく考えたら謎だと思いませんか?

 

最近だと横綱の稀勢の里。

「横綱連敗中。どうなる!?進退が問われます」とかアナウンサーが言っちゃうやつ。

引退宣言するまで、トコトン追いかけ続けるぞぉ!!という執念を感じる報道に、なんだか疑問を持ったのです。

 

 

引退するのかを本人に聞く風潮は変じゃない?

少し前だと澤穂希さん、福原愛さんなどなども、引退前後にざわざわしました。

スケートの浅田真央さんもそうですね。

吉田沙保里さんは突然だったけど。

 

シーズンが終わるたびに、選手が引退するのか、しないのか・・・報道陣は本人に突撃します。

彼ら彼女らは、自分達が決断する前に「どうするんですか?」という風に言われるので「ゆっくり休んでから考えます」とか「ハーフハーフ」とか、曖昧なコメントをしています。

そしてそれのコメントや映像が、その日の夜や、翌朝のニュースになります。

 

でも私は「引退するんですか?」の質問と、自分の中でまだ決めていないのに微妙な返事をする、この流れっておかしいだろと思うのです。

 

 

「辞めるの?辞めないの?」と聞かれ続けるサラリーマンがいたら病むよね

なんでしょう?

「みんな」がスポーツ選手の引退を今か今かと楽しみにしているようにそう見えてしまうのです。

 

これって会社に例えるとすごく変な話なんですよね。

昔はトップセールスだったけど、いろいろあって、営業成績が落ち目になってしまった人に対して、「辞めるの?辞めないの?」「はっきり言ってくれない?」と沢山の人が聞くような状態と同じじゃないですか。

そうすると聞かれた方は「こんなに言われるんだったら、もうやめようかな」ってなりますよね。

退職を促すために窓際に追いやり、毎日辞めろコールを浴びせるようなものです。

 

スポーツ選手もサラリーマンも、成績が良い時もあるし、悪い時もあります。

年齢を重ねて見た目が変わり、体力が衰えてきても、テクニックで勝負できることもあります。

それなのに、周りが引退するの?しないの?と聞きまくるなんて、悪意のあるプレッシャーじゃないですか。

外国の選手みたいに「あなたに言う必要はない」ってバッサリしちゃっていいレベルの愚問だよね。

 

 

なぜ、引退報道が過熱するのか?

どうしてこんなに、引退するのかしないのか報道が毎日のようにされ、過熱していくのでしょうか?

その理由をちょっと考えてみたいと思います。

 

メディア側の理由1:数字が取れる

まずはTVやネットニュースなどのメディア側の話です。

メディア側はまず、「数字が取れる」ということがあるでしょう。

引退するのか?しないのか?・・・そんな報道は人々の関心が高く、視聴率やPV数が取れるから報道する。

これは大いにあると思います。

不倫騒動や、貴乃花騒動なども、視聴者が喜ぶから連日のように報道され、視聴者が飽きると報道が減ったという印象でした。

 

メディア側の理由2:引退発表時のスペシャルVTRを流したい

実際に「引退宣言」がされた途端、その選手の子供時代~デビュー~全盛期~ケガなどの試練~現在の引退に至るまで~その後・・・みたいな流れで1つの VTRがすぐに流れます。

これって、引退報道が出たら作り始め、引退宣言を最後のシーンにしておき、ピースが完成するのを今か今かと待っているのではないでしょうか。

 

 

見る側の理由1:曖昧なものをハッキリさせたい欲

テレビは、視聴者が関心を持つから番組を作ると思うのですが、見る方は視聴者側はなぜ引退報道を求めるのでしょうか?

 

まず1つは、曖昧なものを嫌うという説です。

人は、どっちつかずのもの、曖昧なものには、なんとなく不安を覚えると思います。

辞めるのか・続けるのか?そう聞かれて、YES/NOではなく、「考えます」「どっちでもないです」「ちょっと待って」「今はまだわからない」という風に言われると、答えが知りたくなってしまうのです。

「辞めるか続けるか早くはっきりさせろ」という気分になってしまうのかもしれません。

 

 

見る側の理由2:結末を早く知りたい 

そしてもう1つは、結末を見てホッとしたい思う説です。

世の中には、推理小説を一番後ろから読み、犯人やトリックを見てから、安心して最初から読み始めるという方もいます。

残念ながら引退報道が出た方は、ほぼ引退するので、「結論を早く知りたい」っていう方も多い気がします。

でもだからと言って「引退するの?しないの?早く結論を見せろぉぉぉ」ってすごく残酷じゃないですか?

あなたのスッキリのために、選手は存在しているわけじゃないんだよ!と思ってしまう。

 

見る側の理由3:下がり調子の選手を見たくない

そして最後。

全盛期、一番良かった頃のその人を記憶に留めておきたいがために、成績が振るわなくなった、ケガで苦しんでいる・・・そんな姿見たくない。

それだったら、もういっそのこと引退して苦しみから解放されて別の道を歩んで欲しい・・・というような意見もあるかもしれません。

 

全盛期のうちに、華々しいまま引退するって結構難しいことですけれども、成績が下がったら即引退しろなんて、ちょっとこれもひどい話だと思うのです。

 

だいたい、苦しんでいるのは選手であって、視聴者は苦しくもなんともない。

 

 

外野が騒ぎ立てる引退報道なんて、なくなってしまえ

私はやっぱり、引退するのかしないのかなんて本人に聞くのはアカンと思います。

本人が決めることなのに、勝手に周りが騒いでいるって言うのがなんだかおかしい。

そしてその結果、本人を引退に追い詰めているようなケースがあるように思ってならない。

 

今後もおそらく、引退報道は沢山流れるでしょう。

金メダルを逃したとか、何連敗とか、戦力外通告だとか・・・そんな報道がされると思います。

 

でも、私はそんなニュースをなくして、選手が自分で決断をできるような環境というのを作ったほうがいいと思います。

 

サラリーマンに置き換えると「退職勧告はパワハラだ!」ってことが、スポーツ選手だとOKなんてことは、おかしい。

私は、業界内だけの「常識」「当たり前」「昔からそうだから」という慣習を、ちゃんと疑い、おかしいことはおかしいと言えるような人間でありたい、と思うのです。

 

 

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