ドクダミ自由帳

モテない精神を持ち続ける既婚30代女、ドクダミ淑子の毎日

「第二次成長期につき大募集」は、だいたい大惨事のあとの大募集である

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こんにちは、ドクダミ淑子です。

 

「第二次創業期」、またの名を「第二成長期」。

なんだそれ?と思うかもしれません。

人材業界に長くいると、このワードがたまにでてきます。

 

我が社はなんと第二創業期! 幹部候補生大募集!

 

こんな感じで、大募集しているんですね。

 

大体こういうのは、ライターや営業が、「第二次創業期って感じ!」とテンションが高くなって書いてしまうんですよね。

もしくは、社長が意気揚々と、「募集する際には、第二次創業期って書いてくれ!」と言うんです。

 

ちなみに私は、このワードをお客様(社長や人事担当)もしくは関係者から聞いた時には、100%の疑いの目を向けます。

ついでに「幹部候補生」も要注意ワードです。

 

さて、そんな「第二次創業期」というワード、どんな意図があって使われるのかについてをまとめてみようと思います。

 

 

「第二次創業期」が意味すること

第二次創業期。

それはいったいどういう意味なのでしょうか?

 

大体が、これのどちらかで、どちらもと言う場合もあります。

  • 社員が相当な数辞めて、壊滅状態
  • 全く新しい事業に挑戦しようとしている

 

では、そういう状態がいかにして起こるのでしょうか?

 

ケース1:会社がブラック過ぎて、ほとんど辞めた

何か事件が起こって、社員の大半が辞めてしまったというケースです。

長時間労働・セクハラ・パワハラ・給料未払いなどの問題が起こり、「もうこの会社ではやってられん」という人が続出してしまい、このままでは業務が回らないので、募集をかけます。

このケースが割合的には一番多く、だからこそ「第二次創業期」と書いてある求人は危険なのです。

 

また、創業期というと、オッサン語でいうと「手弁当」*1な時期。

何もない中で、徹夜しながら商品のリリースをする、なんでもかんでも自分でやる、指示なんてされている暇がない・・・などなど、「創業期あるある」も織り込み済みな感覚で募集をしています。

よほど仕事が好きとか、高いスキルを持っていて、自分の実力を試したいという人以外は、行ってはならない会社です。

 

 

ケース2:社員がひどすぎて、リストラをした

また別のケースもあります。

社員が仕事をしなさ過ぎて、会社業績が著しく下がってしまい、メスを入れるという意味で、仕事をしない社員をクビにして、事業の立て直しや刷新を図る場合です。

「いい話じゃないか」と思いきや、これも一部の例外を除き、危険です。

 

「なんでそんな状態になるまで放置していたのさ!?」と言いたくなりませんか?

そういう、どうしようもない状態まで放っておいた人が、いきなり改革ができるのか?

むしろそこまで業務を理解していない人が、立て直しができるのかどうか?

 

「???」が止まりません。

 

 

ケース3:代替わりで、旧社長派が一気に抜けた

これだけは、唯一転職してもいい可能性があります。

今までの高齢の社長が引退し、息子等の新社長に変わったタイミング。

息子は、旧社長のやり方に不満があり、「自分の代になったらあんなこと・こんなことをしよう」と考え、実際に改革を進めていきます。

それに対して、旧社長のやり方に満足していた、特に旧社長と年が近い層が反発して辞めてしまうパターンです。

 

ここまで改革を進める新社長は、どちらかというと会社のことを考え、ちゃんと仕事をする意欲のある人です。

「バカ息子」社長は、大きな改革をせず、旧社長と同じやり方を踏襲し、時代に乗り遅れて親の資産を食いつぶすパターンが多いからです。

 

こういう会社に入社するのに適している条件としては、「新社長と気が合う・考え方が合うかどうか」がありますが、方向性が合致するならばアリなのではないでしょうか。

新社長の右腕になって、新しい会社を一緒に作るような仕事です。

そういう意味では、このケースのみが本当の意味での「幹部候補」になる案件です。

 

 

問題は、3つの区別がつきにくいこと

私の約10年の経験からは、「第二次創業期」と書く求人にはこんな裏があると思っています。

ここで問題なのが、その3つというのは、外から見ると区別がつきにくいことです。

「第二創業期!」と言われても、その会社がどういう理由で第二創業期を迎えているのかが書かれていなければ、何も伝わらないし、応募する側は不安しかありません。

 

 

チェックポイントは、「第二次創業期の理由」

肝心なのは、第二次創業期を迎える理由だと、私は思います。

だから、求人票に書かれているなら、ちゃんと読んでおくべきですし、書かれていなくて一見魅力的な会社なら、面接などで確かめてみるのがよいでしょう。

そんなこと失礼に当たるから聞けない?

でもそれで、とんでもない会社に入ってしまう方が怖くないですか?

「聞くタイミング」「聞き方」を工夫して、根掘り葉掘りしていくべきだと思います。

 

 

「第二次創業期」なんて言葉を使う人は、センスがない

とはいえ、そんな風に面接で確認しようなんて人は、ほぼいません。

現代では、「わからないものはスルー」「不安要素があるものはできるだけ掴まない」という考え方の方が多く選択されます。

 

だから、曖昧なワード・意味が一発で伝わらないワードの「第二次創業期」なんて言葉は、そもそも使うべきではないと、私は思います。

 

「第二次創業期!なんてカッコいい響き!!」なんて言っている人は、センスがない。

 

転職を考える人も、良くわからない言葉に踊らされず、きちんとした言葉で説明が出来るかどうかを意識したほうが、いい会社と出会えると思います。

 

 

 

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*1:自腹でいろいろ頑張っちゃう的な意味