こんにちは、ドクダミ淑子です。
受験シーズンが終わったばかりの今、次の世代の確保なのか、浪人生のためなのか、『神授業見放題 スタディサプリ』のCMめちゃくちゃやっていますね。
スタディサプリ。
その発想とマーケットの開拓、というか既存のマーケットの破壊をし、新規市場を作り出す力はすごいと思います。
しかし、CMでやっている内容を聞いていると、日本の受験英語ってやっぱりちょっとダメだよなぁと思うのです。
初めは月額5000円だったけれども、戦略的に月額980円に変更
スタディサプリ(旧・受験サプリ)は、地方なので塾がなかったり、経済的な事情で塾(月額平均5~10万円)に通えなかったりする高校生の声に発想を得て、友人知人のつてをたどって予備校講師に声掛けをしてなんとか人員を集めるところから始まったサービスです。
当初は月額5000円だったところ、目標の10分の1しか集まらず、「動画サービスには動画サービスの相場やルールがある」ということで全講座見放題で月額980円まで引き下げたそうです。
参照サイト
新しいマーケットを、資金力と人の力で作っていく、リクルートらしい挑戦だなぁと思いました。
でも、CMの内容はちょっとビミョウだと思う
スタディサプリの面白さ、社会にもたらしたものはすごいなと思う一方で、CMで流れている「神授業」は、イケてないなと思ってしまいます。
I have toはアイハフタ?
「本当の発音はタ!」と言いきっていますが、本当の発音はトゥーではないのか?と疑問です。
日本語で言うと、「ちがいます」を「ちゃいます」と言っているのに、「本当の発音はチャ!」って言っているようなものではないでしょうか?
英語は日本人からすると、曖昧な発音が多い言語です。
文脈で言葉の意味を判断するようなシーンもたくさんあり、英語ネイティブでも、1つの音だけを切り取ると何を言っているかわからないという話を聞いたことがあります。
だから、「本当はタ!」ではなく、こういう場合は「タ」って聞こえるよっていう方が、今後の役に立つと思うのです。
そうじゃないと、ドヤ顔で I’m going to~を「アイム ゴーイング タ!」って言う奴が出てくるのではないでしょうか。
on・in・atの違い、可算名詞と不可算名詞の違いとかどっちでもいいじゃないか
「onは接触しているかどうか!」というやつも、正直そこまで熱弁されても・・・と思うのです。
外国人が日本語の「てをには」みたいな間違いをしても、だいたい通じるんだから、「この時は・・・えーっと・・・うーんと・・・あ、『on』だ!」って考えるよりも、間違っていても「in」って言っちゃった方がいいし、それで伝わる。
間違いは後で直せばいいのです。
最近のCMの紙ビリーってやつも、ちょっとイラっとする。
「papers」と間違って不可算名詞にS付けたからと言って、全然伝わらないかと言ったらそうではありません。
そんな細かい違いを気にするより、ガンガン喋ったほうが身につくものが多いと思うのです。
細かい文法にこだわるところが、日本の受験英語のダメなところ
日本人が英語が喋れない理由が、神授業に濃縮されていると思うんですよね。
くだらない論理や理屈ばかり並べて、「とりあえず間違ってもいいから書いてみる」「とりあえず喋ってみる」ということをしないで、頭の中でウンウン考えているという無駄プロセスを分かりやすく説明している人を、「神」とか言っちゃうところ。
だから、いつまでたっても英語が喋れるようにならないのです。
中国人や韓国人、東南アジア人の英語なんて、むちゃくちゃなことが多い。
でも、ガンガン話すから、ネイティブにも伝わります。
「日本語話せるアル」と、なんでも「アル」つければいいとか、嘘かもしれないけれども、そのくらいのノリで英語喋るから、結果的には2か国語とか3か国語話せますってくらいにまで上達するのではないでしょうか。
出川と千原せいじを見習え
「イッテQ」の出川は、めちゃくちゃな英語でも伝わるし、お使いは大体成功している。
千原せいじは「アフリカで関西弁は通じる」と言うくらい、強引に伝える。
日本人も、細かい文法の違いをゴネゴネ考えるよりも、実際に使える英語と、間違っていても話す度胸を身に着けたほうが、絶対にその後役に立つのになぁと思うのです。
受験の世界では、評価するのは難しいけれども、少しでも暗記や理屈中心の英語教育が変わるといいなぁと思います。
と書いていたら、スタディサプリの英会話版がありました。
さすが、かゆいところに手が届きますね!
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