こんにちは、ドクダミ淑子です。
採用に関する仕事をしているので、日々、自分の感覚・世間の感覚・若者の感覚など、様々な観点で「働く」ということを考えています。
その中で、違和感を感じるのが、「成長」という言葉。
特に、「この仕事だと成長できない」「成長できる環境に転職したい」という、置かれた環境で成長が阻害されているから、転職して成長したいというニュアンスで使われるときです。
成長ができない環境とか、成長できない仕事とか、そういうのは果たしてあるのだろうか?と。
また、恋愛観について語り合うときに出てくる、「お互いに成長できる関係がいいよね」というワード。
恋愛で成長?それってどういうこと?と思ってしまうのです。
「成長」がハッキリ見えるのは、乳幼児。そして初心者。
そもそも、「成長」ってそんなに日々ハッキリ見えるものか?というと、そうではないと思うのです。
ハッキリ見えるのは、例えば乳児みたいな存在。
ある日突然ほふく前進ができるようになり、ハイハイができるようになり、つかまり立ちができるようになり、立てるようになり、歩けるようになる・・・そんな日々の成長が見られるのは、赤ちゃんならではですよね。
(しかし成長を実感するのは家族で、本人はそんなこと覚えていない)
また、何かの初心者も日々成長が見られます。
私はスノーボードの上級者によく溜息をつかれながら「いいよね・・・日々出来ることが増えてくるって」と言われました(長い付き合いだからわかるけれども、これは嫌味ではなく本心)。
「昨日と今日の差なんてないから、自分がどこまでうまくなっているのかなんて、全然わからないよ」と嘆く彼女の方が私よりはるかに上手い。
それでも「成長」がうらやましいか?と私は疑問でした。
大人の成長は見えにくい、だからといって「成長していない」わけではない
子供に比べて、大人の成長はわかりにくいです。
入社して、1年目はわからないことばかりで、日々「わからないことができるようになった」がありますが、3年くらいすると、それも減ってきます。
だからと言って、成長していないかというと、そんなことはないですよね。
1年後、3年後、5年後、10年後・・・と当時を振り返ると、「あの時はあんなことでテンパっていたよな、自分」と思うのです。
日々やる行動を意識して、それをきっちりこなし続けることが、成長につながる
だから、いちいち「この(ピンポイントの)仕事で成長できるかどうか?」なんて考えなくていいと、私は思うのです。
- 日々の雑務やお客様とのやりとりの1つ1つを、きっちりこなしていく
- 毎日小さな目標を立てて、それができたかどうかを見ていく
- よりよい方法がないか?を常に考える
こんな風に、日々の仕事をちゃんとやっていれば、結果として成長していると思うのです。
よく、「成長スピードがこの会社よりもあの会社の方が早い」なんてこともあります。
たしかに、社員に何もやらせないような社風・制度の会社もありますが、そんな中でも、仕事ができる人には、次の仕事がどんどんやってきます。
そう、成長できる環境かそうではないかというのは、私はその人の素質によるものが多いと思うのです。
仕事ができる人には、仕事がやってくるし、逆もまた然り。
そして、任せてもらえないことに不満を感じて、何でも任せる企業に転職したとしても、大きな仕事の付属として付いてくるルーティン業務に忙殺されて、「この会社だと仕事が多すぎて日々の業務に追われて成長できない」とか言い出すんです。
だからこそ、特に若いうちは「成長しているか?」なんてことは考えずに、仕事の基礎体力をつけて、1つの会社で一通りの仕事を覚え、まずは「普通に仕事がこなせる人」になってほしいと思うのです。
「成長」をあおってくる会社はブラック企業の可能性あり
最後に・・・
企業が「ウチの会社は成長できる」とアピールしてくる場合、そういう会社の多くがブラック企業の要素がある会社だと思いますので、ご注意ください。
こちらもどうぞ