こんにちは、ドクダミ淑子です。
『あなたことはそれほど』が、ついに6巻で完結しました。
あなたのことはそれほど 6 (フィールコミックス) [ いくえみ綾 ]
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どんなストーリー?
あらすじ美都は、飲み会の帰りに偶然"初めての相手"有島に再会し、W不倫関係に。
有島との再会に舞い上がる美都をよそに、妻の異変に気付いた夫・涼太。
涼太は結婚記念日の夜に「浮気をしていても変わらず君を愛する」と誓い、その日から夫婦関係にひずみが生じ始める。
一方、子供が生まれたばかりの有島。里帰り出産から戻った妻を何食わぬ顔で迎えるが、洞察力の鋭い妻・麗華は夫の様子に違和感を覚え、有島は少しずつ追いつめられていく。
2組の夫婦関係の変化は、美都と有島の関係性にも影響をおよぼしていき―――?(公式サイトより引用)
コミックスだけではなく、ドラマ化したことでも有名になりましたね。
『昼顔』みたく純愛的な路線ではなく、「クズとクズの不倫」ということで話題になった作品でした。
「まぁ、そうなりますよね」っていう結末(いい意味で)
最終的には、女・美都は夫と別れ、男・光軌は「もう二度と会いません」という事務的なLINE1本で関係を終わらせ、妻と娘の元へ帰りました。
家族のある男が、突然家族を捨てて女の元へ・・・なんて、やっぱないよね。
「失いそうになって初めて気づいた」とか言われると、本当にイラっとするしあり得ないと思うけれども、そもそも、光軌にとっては、遊び程度・身体だけの関係だったのでしょう。
マウンティングしたい人、ただ愛を注ぐ人
この物語の、不倫する二人は、二人とも「マウンティングしたい」って気持ちがあるなと思いました。
美都は、自分に愛を注いでくれる旦那を、いいように扱える、「子熊」と言ってバカにして、彼を裏切って不倫に気づかないことに優越感を抱いていたように見えました。
光軌はというと、「いつも自信満々で正しいことを言う」妻に、なんとなく自信のなさからコンプレックスを抱えていたのではないでしょうか。
まぁ、光軌の場合は最終的に「自信満々で正しいことを言う」妻が好きだとか言って戻っていくんですけど。
自分に自信がないから、相手の愛を受け入れなくて不倫する。
これって本当に寂しいことだなと思いました。
愛されているんだから、愛されている人だということに自信を持てばいいのに、不倫に走るなんてバカみたい。
結果、光軌はまぁ置いといて、美都はすべてを失いました。
涼ちゃんと別れた後に、「あ、り、し、ま、くぅーん」と叫ぶときの切なさ・・・彼女を愛してくれる人は誰もいなくなりました。
いくつになっても「親のせい」「育てられ方のせい」は格好悪いし許されない
このマンガの中盤には、美都の育った環境、不倫された妻・麗華の育った環境が出てきました。
決して幸せではない幼少期だったかもしれませんが、だからといって環境のせいにしてはいけないなと思いました。
だって、同じように幸福ではない育ち方をした二人ですが、麗華は家庭を築き、美都は家庭を壊す・・・対極にいるのですから。
20歳ではまだ引きずっているかもしれませんが、親元を離れて30歳過ぎたら、そろそろ親を許して、自分の人生を生きないと、もったいないと、あまり幸福な思春期を過ごしていない私は思うのです。
家族のいる男は、家族の元へ帰る。だから不倫ダメ、絶対!
このマンガは、不倫で略奪愛~なんて期待をしている女全員に読ませてやりたい。
関係各所に傷を残すけど、結局一番不幸になるのは不倫女なんだよ、だから不倫ダメ、絶対!ということを忘れないでいてほしいですね。