こんにちは、ドクダミ淑子です。
最近転職サイトのDODA(デューダ)のCMが気になります。
- キャリアアップとか、自己実現だけが転職じゃない。
- 給料とか労働時間は、仕事のやる気とは別の話です。
- 結婚とか出産だって、私のキャリアプランの一部だ。
- いまより自分を活かせる会社はきっとある、と思う。
- 今の職場はブラックじゃない。けどバラ色でもないと思う。
- 働いて見えてくる、なりたいものもあるから。
だいぶゆとりに寄せてきているなぁと思うのです。
ゆとり世代と言われる今の20代には、すごく共感できる内容なのかな?と思いつつ、30代前半・社会人歴10年、なおかつ人材系で働く私からすると、こういう若者をそそのかす系のCMって、なんか心が痛むのです。
ぶっちゃけ、最初の転職はうまくいくと思う
20代で、今よりいい会社!っていうのは、比較的簡単にできます。
今の「売り手市場」はすさまじいものがありますし、やはり若さ・キャリアが浅いということは、企業としては育てやすいし、20代ならあと40年くらいは勤めてもらえるなら、今後の昇格・出世も見据えての教育のし甲斐があります。
だから、今の世の中、第二新卒と呼ばれる位の世代ならば、サクッと転職ができますし、「今よりいい会社」というのも可能でしょう。
今よりいい会社!は終わらない
最初の転職で上手く行くと、転職って結構簡単にできると思ってしまう人もいます。
せっかく「今よりいい会社」に転職しても、その会社が「今」になるので、さらに「今よりいい会社」を探すようになります。
2回目以降の転職は、だんだんと企業からの評価が厳しくなってきます。
「どうして何度も転職するのか?少しでも嫌なことがあったらやめてしまう人なのか」と思われたり、「3年ごとに転職するって、ずっと研修中の身ってことじゃないか」とみなされたりします。
25歳・29歳・33歳の転職は、企業からの見え方は全く変わってきます。
その会社で実績を残せたかどうか?が若さに変わる評価の対象になってくる
何度も転職すると、企業からの見え方が変わってくるという話をしましたが、一方で何回転職をしても評価される人もいます。
何回転職しても評価されるのは、その会社で実績をきちんと残してきた人。
特に外資系の企業の場合は、ミッションの為にヘッドハンティングをされ、そのミッションを達成したら評価され、さらに給与の高い会社にヘッドハンティングされていく、なんてこともあるでしょう。
「今よりいい会社!」と言っている人は、果たして今よりいい会社に行けるスキルを身に着け、実績を上げているのかどうか、そんなことを意識しているのでしょうか?
私はそこが気になり、心配なのです。
「会社が自分に何かをしてくれる」と思うことが間違い
新卒向けの会社説明会に参加すると、学生からこんな質問が多くあります。
「研修制度はどうなっているんですか?」「キャリアアップはどうなっているんです?」
もちろん、制度として整っているに越したことはないのですが、そのレールに乗ったら自動的に会社員として成長できると思っていると、10年後には自分から動いてきた人と大きく差が出てきます。
「住宅手当はくれるんですか?」「資格手当は出ますか?」「資格取得は会社から出してくれるんですよね?」
とにかく、お客様として「俺は会社で働いてあげている」と思っている人も危ないなぁと思います。
会社というのは「社員のため」とはいいつつも、やっぱり「投資」「コストとリターン」「売上につながるか」を意識していきますので、売上を上げられないのに「クレクレ」と言ってくる人に優しいわけではありません。
頑張っている人・実力のある人が、できない・やらない人のために割を食うようなことはしたくないので、できることならコストだけがかかりリターンがない人に働いてもらいたくもありません。
そこをしっかり考えて、会社がしてくれることに甘えるのではなく、会社というステージで力をつけ、実績を上げ、どこにいっても活躍できる人になる―それが意識できる人の方が、結果として「今の会社で自由にやらせてもらえる」と満足度が上がるでしょうし、転職するときも「今よりいい会社」に行けるのではないでしょうか。
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