こんにちは、ドクダミ淑子です。
昨日、アニメーション映画の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』を公開初日に観に行きました。
あらすじ
「もしも、あのとき…」「もう一度、時間を戻せたら…」繰り返す、夏のある一日。花火が上がるとき、恋の奇跡が起きる―
え?公式サイトのあらすじこれだけ?
※トップ画像は公式サイトより引用しました
予告編などは公式ブログにアップされていましたが、あえて観ずに劇場へ行く作戦です。
映画館に観に行きたい!と思った理由は
昨年大ヒットした『君の名は』を、7月末にDVDリリースされてから観たんですよね。
あれだけ大ヒットして、何度も観に行った人がいて・・・という中、なぜか行かなかった。
夫が行きたがらなかったというのもありますが、昔からみんながいいというものは「フンッ、私は流されないからねー」的な変な意地もあり、行かなかったんですよね。
でも、DVDで観て、面白かったんです。
ストーリーの展開もさることながら、あの美しい東京の風景や田舎の風景、そして幻想的な夜空・・・
劇場で観たら、もっともっと目の前一面にあの風景が広がっていたんだ・・・と思うと、劇場がいいなと思ったんです。
だってタイトルからして「打ち上げ花火」が見られるんでしょ?
原作は有名なドラマらしいけど・・・知らなかった
もともと同名のTVドラマ(1993年)、それを再構成した映画(1995年)があったようです。
私は小学2年~4年の時期。
我が家ではTVドラマはあまり見せてもらえなかったので、全然知りませんでした。
ですので、私には「伝説のあのドラマが!」とか「やっぱり奥菜恵が最高!」といったイメージもありませんでした。
そんな状態で、観に行ったのです。
※ここから感想になります、ネタバレもありますので、ご注意ください。
感想としては・・・三角関係ストーリーのモヤモヤが残る話だった
初めから「別に」な感想でごめんなさい。
ストーリーがもやっとしたのです。
繰り返す夏の日、初めはなずなに対して何とも思っていなかった(というか、友達が片思いしている人という認識)主人公・典道は、1日を繰り返すうちに恋をしていって、最後は・・・っていうのがなんか納得いかなかったんですよね。
不思議体験をしないと好きにならない恋なら、別にそれは恋でないのでは?と思ってしまった。
そして可哀想なのが、なずなに片思いしていた祐介の存在。
「俺、告るから!」と宣言していたのに、いざプールで出会うと逃げてしまい、いざデートに誘われると、望んでいたものがすんなり手に入ってしまいそうな状況にビビッてしまって、なぜか典道を待ち合わせ場所に行かせ、そうこうしているうちになずなと典道がくっついてしまうという事態・・・。
いつの間にか二人の道を邪魔する存在とみなされているのもドンマイすぎでした。
私はこういう、いい子なのに主人公に振り回されたり、割を食うキャラに感情移入してしまうのです。
ドラマだと、最初に主人公に告白して付き合うけれども、別の人のことが好きでフラれる役割のキャラ、いるじゃないですか。
こういうキャラがいるから主人公の好きって思いが際立つの?
そういうのおかしいでしょ?
私は恋は相対評価じゃなくて、絶対評価よって思うのよね。
風景はキレイだったけど、なんだかCGとセル画風のギャップが違和感
期待していた夏の風景は、とてもキレイでした。
花火もキレイだった。
でも、なんだか映像に対しては、違和感も残った。
昔ながらのセル画と、ザ・CGですって画をうまく織り交ぜているんだけど、セル風味のものがスクリーン用まで鮮明になっていないのかわざとなのか、なんとなくボケていたり、祐介パパのゴルフの本が不自然なCGだったりと、ちょっと違和感があった。
ターゲットはどの層なんだろう?
観客は女子中学生のグループ、アニメ好きそうな男子ソロや二人組が多かったと思います。
きっと生まれは2000年代、原作ドラマ・映画など知らない層でしょう。
「懐かしのあのドラマが!」という層(30~40代)はあまり見当たりませんでした。
ツートップの声は広瀬すず・菅田将暉という、おばちゃんには人気がイマイチ理解できない二人なので、声優さん好きには需要はあるのでしょうか?
女子中学生の感想で、自分のババア加減を知る
そんな中、女子中学生の感想はこんな感じでした。
「なずな、めっちゃ可愛かったねー!」
「身長差のあるカップル(男がチビ)も、いいなぁって思ったぁ」
「そうそう!いいよねー」
そうだよね、今あの映画みたいな世界真っ只中の彼女らは、男子の成長期前で、好きな子が自分よりも背が低いみたいなこともあるんだよね。
きっと祐介の複雑な心とか、グループが持つ拘束力(抜け駆け禁止)みたいなのもリアルに感じているんだろうなぁ。
・・・と思ったら、自分がババアで、思春期のモヤモヤやムラムラをさっぱり忘れているババアだからイマイチ共感できなかったということを感じたのでした。
まとめ:『打ち上げ花火~』は、圧倒的な思春期映画である
思春期を忘れてしまっている人には、ぼやっとした感想しか出てこなかったけど、思春期真っ只中からすると、「わかるー」というシーンが盛りだくさんのこの映画。
原作者の岩井俊二さんは1993年は30歳。
アラサーにしてこの思春期感を出せるのって、本当にすごい才能だなと思いました。
思春期真っ只中の方、思春期に戻りたい方はぜひ劇場でご覧ください。
ちなみに、今回は前売り券「ムビチケ」を買いました。
大人1400円になったのでよかったです。